2015年10月28日

9月28日 京都府議会 一般質問(初質問)全文を掲載します。

 9月28日(月)に京都府議会 一般質問(初質問)をいたしました。少子化対策や雇用、児童福祉、森林の再生、京都舞鶴港振興について質問の全文を掲載しておりますので長文ではありますが、ご覧いただけると幸いです。私の取組みの決意でもあります。

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@少子化対策について
昨年、山田知事が会長である全国知事会では、現状の危機感を訴え、「少子化非常事態宣言」を発すると共に、出生率を高めるための施策、地方で家庭を築く若者の増加策などを3本の柱とする次世代を担う「人づくり」に向けた少子化対策の抜本強化の提言をされたところです。

そのような中、京都府の合計特殊出生率は、2014年時点で1.24と全国平均の1.42に対して低い状況で、全国でワースト2位であり、さらに「未婚化・晩婚化」の進行がトップクラスという結果がでています。晩産化は出生数に影響を与えていると考えられておりますが、結婚に関する内閣府の調査によると、未婚男女の約7割が結婚したいと回答し、未婚男性は「経済的な余裕」、未婚女性は「希望の条件」で結婚を決意するとなっています。これらの背景には、雇用環境や女性の社会進出など複合的な要因が考えられますが、在学中を除いても15歳〜24歳の男性の約4分の1は非正規雇用者であり、25歳〜34歳の男性でも非正規雇用率は15.3%にのぼり、既婚率は年収300万円を境に大きな差があるというデータが出ています。

20代後半の若者の声として、「コンビニで働き、手取りは月13万円台で、帰ったら疲れ果てて寝るだけ。友人から誘われても居酒屋で飲食する金銭的余裕がなく断っている」「転職しようにも、履歴書で非正規雇用歴はマイナスに働き、中途採用も技術や経験などハードルが高く現状から抜け出せない」というのが現状です。
また、「京都府少子化要因実態調査」では、京都府下において出生率がもっとも高い福知山市では、未婚率が低く、若い世代での出生率が高く、進学等で転出するものの、結婚・子育て年代での転入が多くなっています。その特徴としては、市内にて男女とも就労の場がある、男性の正規雇用率が高い、共働き世帯の割合が高く、0歳〜2歳児保育所利用率が高いという結果がでており、結婚・子育て年代の転入を増やすための施策としてやはり働く場と正規雇用率を上げることが重要といえます。
未婚化・晩婚化の背景にある現状認識、京都府における若者の雇用の状況とその対応策についておうかがいします。
 
 少子化対策には、結婚、出産、子育てまで切れ目のない支援が必要で、その入り口となる結婚支援のため、少子化対策課の中に婚活支援担当課長を置き、10月10日に開設される「京都婚活応援センター」での活動、府内の婚活支援団体や婚活マスター等の活動支援やネットワーク化、婚活イベント等の情報提供をしていくことになります。地元では、農家や漁師の後取り息子の嫁探しのために集落あげてイベントを企画したりするなど非常に切実な声をいただいたことがあります。結婚支援の実効性を高めるためにも、市町村、NPO、各種団体、若者の就職支援機関等との連携のもとで周知する必要があると思いますが、より多くの方々にアクセスしていただくための周知方法と、婚活支援を行政が行うという取組みに対して、単に男女の出会いの場を提供するだけのものではなく、若い世代へのライフデザイン教育や家事や育児、仕事にも男女が協力しあえる男女共同参画の視点を取り入れた婚活支援事業にしていただきたいと思いますが、ご所見をおうかがいします。



A児童福祉にかかる体制整備について
次に児童福祉についておうかがいいたします。私の地元舞鶴は、戦後引揚のまちとして戦災孤児を受け入れ育てた戦後児童福祉発祥の地だと自負しております。近年、子どもと家庭をめぐる環境は複雑化、深刻化しております。

京都府においては、平成22年度に「京都府家庭支援総合センター」を開設し、宇治児童相談所、福知山児童相談所の機能を強化し、南部と北部に家庭支援センターを位置付け、府内全域の家庭問題に対応するための体制を構築しています。
児童相談所では、虐待対応のみならず、擁護、性格・行動しつけ、不登校、非行、心身障害、里親に関すること、さらにセンターの機能としてドメスティックバイオレンスを含めた女性相談まで多岐にわたる相談にあたっておられます。平成25年度の児童部門の相談受付状況は府内で3,438件ですが、相談を受けてからの対応回数となると約10倍となります。そのうち、児童虐待にかかる相談受付状況は964件であり、年々増加傾向にあります。児童相談所では、虐待の通報を受けてから48時間以内に虐待を受けた児童の兄弟・姉妹を含む安否確認を行うこととなっており、虐待の早期発見と児童の保護に繋がっている一方で児童福祉司が抱えるケースと負担が増えているのが現状です。

一般的に、親が育てられないと判断された子は、一時保護所に保護され、乳児院、児童養護施設、里親等に措置されることになりますが、多くの場合、親からの虐待を受け、精神的に不安定になっている子どもが最初に接する大人となる施設職員、児童福祉司は、体制的に厳しい中、懸命に奮闘しておられます。
私は、福知山児童相談所に行き、現状をおうかがいしましたが、同行した子育て中の女性スタッフは、親から離れてもっとも支えが必要な子どもたちの話を聞いて「知らなかった、人生観が変わった」といい、私自身、現場でうかがった子どもたちの厳しい状況について頭から離れない状況にあります。
 現在の、児童相談所と一時保護所等の「人員の配置と施設整備」の課題と認識について、また今後の対応についておうかがいいたします。

B森林整備と林業振興について
森林は、水源の涵養、地球温暖化防止等の多面的機能を有し、私たちに多くの恩恵を与えてくれていますが、戦後復興のための拡大造林で広葉樹からなる天然林からスギ・ヒノキを中心とした針葉樹に山の様相は変わっていきました。その後、木材自由化により昭和30年代には9割以上あった木材自給率が、現在は3割程度になり、木材価格の低迷は、日本の林業の衰退を引き起こしています。さらに、燃料革命により薪炭の需要が急速に減り、里山に人が入らなくなり、山の「手入れ」が行われなくなりました。

森林の荒廃は、土砂災害を引き起こす要因となり、改めて日本人の勤勉さがうかがえるような山の頂上付近までスギ・ヒノキが植林され、奥山で野生鳥獣の餌となる広葉樹・どんぐり等の実のなる木がなく、里山に食べ物を求めてやってくる鳥獣被害は農家や一般市民の生活をもおびやかしています。鳥獣被害の根本的な解決として、森林の整備を進めることと同時に、個人的には、奥山は野生動物たちの住処とし、そこから下は人間の経済活動として森林の資源を使わせていただくというように、生きとし生けるものが共生できる森づくりが理想だと思っております。

私は、和歌山県新宮市の熊野川町森林組合にて2週間ほど林業実習を行ったことがあり、間伐、植林、下草刈り、50年生のスギをチェンソーで伐倒する等の体験をしました。林業経営には「100年の森づくり」が必要で、理想の森は、間伐を行い光が射し込む環境であり、様々な種類・樹齢の木でつくる「複層林」であるということを学びました。高層木を間伐し、光が射し込むようになった環境の下で低層木にはモミジやサクラ等の広葉樹を植え、その落葉が腐食し豊かな土壌をつくり美しい森林をつくりだします。
また、複層林型林業は、定期的に出荷される間伐材と太く成長した優良材で収益を上げる経営モデルで、熊野川町森林組合では、土木建設業経験のある熟練者がショベルカーやプロセッサーを操業し、都会からIターン、Uターンする人もいて後継者難はないといいます。
そこで、京都府でもこのような森林・林業の現状を踏まえ「成長型林業構想」を策定されたところでありますが、この構想に基づく今後の施策展開についておうかがいいたします。

 また、CLT(直交集成板)という大型の木材施設を建てることができる木材パネルの開発普及、公共建築物などの木造化、木質バイオマス発電利用は、林業を魅力ある産業にするものと注目を集めています。林業の課題は、需要の創出と安定供給が必要であり、「成長型林業構想」に位置付けられている木材加工施設の体制強化は時期を得たものであると考えます。
 林業施策は、鶏が先か卵が先かの議論になりますが、まず需要をつくり、平行して川上の素材生産量の拡大や原木の安定供給体制をつくるという攻めの姿勢が必要であります。木材加工施設の立地には、採算性や安定供給の目途を考慮しなければなりませんが、府内において需要が高まり「伐れば採算が取れる」循環ができあがるまでは、港を利用した木材流通の内航・外航運送による木材の供給・輸入や原木のストックヤードの整備も視野に入れ、さらに将来的には、中国の木材需要の増加、円安効果も後押しする中で増加傾向になっている木材や木材加工製品の輸出を京都舞鶴港で取り扱うことができればと願うものです。
 そこで、京都府における木材加工施設の体制強化と立地についてどのように考えておられるのかご所見をおうかがいします。

 次に、森林荒廃による自然災害への対処についてですが、昨年「京都府森林の適正な管理に関する条例」が制定されました。局地的豪雨による大きな災害が府内で頻発し、放置された森林の適正な管理と防災対策の課題に対応されたことを高く評価するところであります。
 そこで、課題となっていることは森林所有者が分からない場合であり、所有者不明となっている土地所有者は農地を含めると10万人単位で存在すると推定されていて、今後は相続毎に拡大していくことが危惧されています。この問題が顕在化されたのは、2011年の東日本大震災で、所有者が不明なため宅地や農地の代替地を探す際に支障となった経過があり、京都府内での局地的豪雨によるがけ崩れ等でも迅速な復旧工事を妨げています。
 地域からの要望でも、住宅の裏山が放置され樹木が鬱蒼として家屋に倒れかかっているが、所有者が特定できずに困っているという声をききます。
基本的に所有者が財産を管理する義務があるとされていますが、他人が勝手に切ってはならず、時に損害賠償を請求されることにもなり、特に所有者が特定できない場合は対処の仕様がないのが現状です。所有者を特定するためには、公開されている「不動産登記簿」を入手することになりますが、それでも特定できない、もしくは連絡が取れない場合は、市町村の保有する「固定資産課税台帳」にあたることになりますが、閲覧制限が厳しいためアクセスできない状況にあり、個人レベルでは対応できかねます。

 今後、森林整備を行っていく足かせとなる森林所有者不明の問題は、災害対応だけでなく、林業の集積化や路網整備の実施に支障を来たし、自治会で住宅の裏山を共同管理しようとした場合も、一部所有者不明のために事業を断念せざるを得ない状況になっていきます。
京都府においても、これらの課題を認識され、関係機関との連携の下で市町村が行う地籍調査を支援しておられることと思いますが、現在の地籍調査の進捗状況についておうかがいします。
地籍調査は目に見える事業ではありませんが、がけ崩れ等の災害からの迅速な復旧に欠かせない事業ですので、推進して頂きますよう要望いたします。

来年は、「森の京都」のターゲットイヤーとなりますが、私は多くの方に森の恵みと森林・林業が抱える課題について知っていただく機会となってほしいと思っていますし、森全体をご神体とした神社や宮脇昭公益財団法人地球環境戦略研究機関国際生態学センター長が提唱されている各地にある古来のふるさとの森である「鎮守の森」などの日本人が守り、育ててきた森とのつながりや思想、自然への畏敬の念など、これからの子どもたちに受け継ぐことができればと思っています。
来年の「森の京都」の取組みの状況と実施年度が終了した後のフォロー体制についておうかがいいたします。

C京都舞鶴港振興について
7月18日に念願の京都縦貫自動車道が開通し、昨年の敦賀―小浜間開通もあわせて京阪神はもとより、北陸・東海圏を結ぶ広域ネットワークが完成しました。昨年度は、京都舞鶴港振興会を中心に1000社を超える企業訪問を実施され、コンテナ取扱量が過去最高となり、その増加理由として積極的なポートセールスにより、商社など貿易会社21社の新規顧客の獲得やメガソーラー用の太陽光発電設備の輸入増加をあげられています。また、韓国への輸出港を大阪南港から京都舞鶴港に替えようと検討している城陽市の部品製造会社は、京都縦貫自動車道が開通したことによる陸上輸送の時間短縮と日本海側発という地理的優位性による納期の短縮を期待されています。

しかし、まだまだ京都府内の企業の利用、認知度ともに低い状況にあります。
そこで、「京都流地方創生」に掲げる5ヵ年計画で平成31年までに、年間貨物取扱量1,300万トン、年間コンテナ取扱量16,000TEUに向けて、ポートセールスの課題と今後、京都舞鶴港の強みを活かして特に重点を置く取組みについておうかがいいたします。

 また、京都舞鶴港は、予測されている南海トラフ巨大地震等発生時のリダンダンシーの確保からも重要な港であります。また、今議論されていますLNG(液化天然ガス)燃料基地は、太平洋側に集積しており、日本海側では新潟県にしかないのが現状です。そこで、エネルギーの安全供給に資するため、京都舞鶴港でのLNG燃料基地をはじめ、パイプライン整備による阪神地域へのLNG供給やメタンハイドレードなどの新エネルギー資源の調査・拡充について検討が行われています。
この度、兵庫県・京都府合同の研究会を立ち上げられ、今後検討を進めていかれるという段階ではありますが、エネルギー拠点化を見据えた京都舞鶴港発展の戦略と展望についてお聞かせください。

昨年の11月、京都府歯科医師会により福知山に開設され、本府もその整備等に支援を進めてきた「京都歯科サービスセンター北部診療所」についてですが、京都北部地域においても障がいを持つ方々が、専門的な歯科治療を受けられる本府にとって大変重要で大切な診療所です。
 しかし、本年8月末時点の利用者数は、延べ245名にとどまっています。府域において、あまねく、障がいを持つ方々が適切な歯科治療が受けられる体制整備に向けた、この診療所の存在や機能等について、本府もしっかりと周知・広報を進めていくことが必要です。
 その取組を強く要望させていただきます。

〈以上〉

*質問に対する答弁については、現在まとめさせていただいております。
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2015年10月26日

森林の再生に向けての現地見学。

京都・京北の「木材セリ市、ペレット工場、銘木市場」現地見学に行ってきました(主催:特定非営利活動法人 京都森林・木材塾)。

私のライフワークである森林・里山の再生は、
9/28の府議会初質問においても、自分の想いを述べさせていただきました。
10年前から現地・現場をモットーに
森林ボランティアへの参加、森林の恵みと課題についての啓蒙活動として
地元でコロコロクラブの立ち上げや、2週間にわたる営林実習で山に入るなどをして取り組んで
きました。

 現在、「森林環境税」(京都府豊かな森を育てる府民税(仮称))の創設が検討されている中、
森林の現状を学び木質バイオマス利用などについても感心があったためこの度、見学会に参加した次第
です。

*竃k桑木材センター(木材セリ市見学)
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*森の京都梶i木質ペレット製造工場見学)
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*京北銘木生産協働組合(銘木市場見学)
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 これまで、林業に関心を持ち
 経営が成り立つ林業にするには、、、と学んできたものの
今回の視察にて、自分なりの発見がありました。
 木材セリ市では、40〜60cmの木材が多くでていましたが、
 「間伐」をすすめる流れと現状のニーズのギャップについて考えさせられました。

 *間伐をすれば、残った木が太くなりすぎる→太い柱を使う時代ではなくなっていること。
 *ペレットの普及について 需要が広がらず赤字状態であること。ペレットストーブ普及だけでなく、温水プールへの利用や発電についても今後
研究をしていきたいと思っています。
 *現状の補助金について・・・現状に合っていない。地域性・用途や気候に合った柔軟な対応が必要であること。経営計画のサイクルの見直しを今後調べていきたいと思います。

 大変、学びの多い日となりました。
 机上の学びでなく、現場や専門の声をうかがうことの大切さを実感いたしました。

 
 

posted by 舞 at 21:53| 活動日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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