2020年12月14日

【動画/質問要旨+答弁】京都府議会11月定例会(12月7日) 代表質問をいたしました。


 知事および教育長に代表質問(49分)をいたしました。
12月7日代表質問 全体.jpg


※(↓動画でご覧ください)

https://www.youtube.com/watch?v=4UfMtQNBCT0

1環境への対応と京都舞鶴港振興について
(1)地球温暖化について
(2)再生可能エネルギーの導入について
(3)気候変動と防災・減災対策について
(4)京都舞鶴港振興について
2不登校児童生徒の支援と教員の養成等について
(1)不登校児童生徒の支援について
(2)教員の養成、採用・研修について
3雇用の維持と人材の確保について
4全ての女性が輝く社会の実現について
(1)産前産後の母子の支援について
(2)女性の健康と女性特有の医療ニーズについて

※(↓質問要旨と答弁をご覧ください)

(質問要旨)

1 11月補正予算案について

今回の補正予算案は、長引くコロナ禍において、年末年始のこども・ひとり親家庭支援として、生活不安等の解消に向けた相談窓口を毎日開設するなど、厳しい状況に置かれた方々に寄り添った内容となっている。また、感染拡大防止と経済の回復を両立させるべく、病床の確保やコロナ禍で失業した者の再就職支援、中小企業支援のための緊急応援補助金の予算増額など、時宜にかなったきめ細やかな内容であり高く評価する。                 


2 環境への対応と京都舞鶴港振興について

環境への対応と京都舞鶴港振興に関し、次の諸点について、知事の所見を伺いたい。

(1)1997年に開催されたCOP3において京都議定書が採択されてから20年以上が経過し、法整備や様々な取組が進んできたが、豪雨災害、土砂災害等が激甚化、頻発化する中、国においては2050年までに国内の温室効果ガス排出量を実質ゼロにすることを宣言したが、次の諸点について、所見を伺いたい。

@ 今年度は平成23年に施行された現行の「京都府地球温暖化対策条例」における当面の目標の達成年度であり、1990年度比で25%の温室効果ガス排出量の削減を目指したが、目標の達成度合いの評価と取組の中で見えた課題はどうか。

A 知事は、本年2月に開催された「KYOTO地球環境の殿堂」の式典挨拶の中で、「2050年に温室効果ガス排出量の実質ゼロ」を目指すことを宣言し、今定例会に地球温暖化対策に関する条例改正などを提案しているが、知事の意気込みと目標達成のための具体的方策はどうか。
(2)国連によれば全世界の6割に相当する120箇国が2050年の温室効果ガス排出量ゼロの目標を掲げており、コロナ危機後の経済は、「グリーンリカバリー(緑の復興)」による回復でなければならないと欧州を中心に議論が始まっている。具体的な計画づくりで先行するのは欧州と中国であり、再生可能エネルギーや省エネの拡大、グリーン投資や水素社会の実現に舵を切り、世界は脱炭素技術をめぐる大競走時代と言われる中、次の諸点について、所見を伺いたい。

@ 我が国でも、コロナ対策と長期的な気候危機への対策を経済成長のエンジンと捉え、予算措置・税制改正等で再生可能エネルギー拡大につながる技術革新や「グリーン投資」を支援し、成長分野への育成を目指すとの表明があったが、POSTコロナ時代において脱炭素社会の実現を目指すに当たり、気候危機の解決に向けて貢献するグリーンリカバリーや、環境と経済の両立について、本府としてどのように考えているのか。

A 知事は、昨年10月に策定した京都府総合計画について、新型コロナウイルス感染症の影響を点検し、年内に中間的とりまとめを行うよう指示した。「脱炭素社会へのチャレンジ」の中で20年後に実現したい姿として、「温室効果ガス排出実質ゼロへの挑戦」等を掲げているが、コロナ禍を経て、グリーン
リカバリー、グリーン投資等が加速化する世界的潮流や、「2050年に温室効
果ガス排出量の実質ゼロ」を目標に掲げたことにより、踏み込んだ総合計画の見直しが必要と考えるがどうか。



(答弁)
小原議員におかれましては、ただいまは会派を代表されまして、今回の補正予算案に対しまして高い評価をいただき、厚くお礼を申し上げます。
地球温暖化対策についてでございます。
京都府におきましては、全国に先駆けて策定した京都府地球温暖化対策条例などに基づき、大規模事業者に対する削減目標に応じた排出削減対策の要請や、中小事業者や府民に対する省エネ機器等の導入支援、意識啓発など、様々な施策を展開してまいりました。
 その結果、府内の温室効果ガス排出量は、2018年度実績では1990年度比で16.4%の削減となっておりますが、2020年度25%削減の目標達成については厳しい状況にあると考えております。
排出量の削減状況を部門別にみますと、産業部門と運輸部門は2018年度時点で2020年度目標に到達している一方、家庭部門と業務部門は目標に到達しておらず、家庭・業務部門への対策を強めていく必要があると考えております。
加えて、二酸化炭素より温室効果の高い「代替フロン」の排出量が年々増加していることにも、対応していく必要があると考えております。
「2050年温室効果ガス排出量実質ゼロ」の実現に向けましては、できるだけ早期に排出削減を進める必要があることから、まずは、2030年度に2013年度比で40%以上削減することとして、この10年間、温室効果ガスを排出するあらゆる部門で地球温暖化対策に集中的に取り組んでいきたいと考えております。
具体的には、産業・業務部門については、大規模事業者に対する排出削減対策の強化や、建築物に対する再エネ設備の導入義務の強化、中小規模の事業者に対する省エネ・再エネ設備の導入支援などに努めてまいります。
運輸部門につきましては、電気自動車の普及拡大策の推進や、宅配等の再配達の削減などの物流の効率化を進めてまいります。
家庭部門につきましては、住宅への太陽光発電と蓄電池の一体的な導入への支援などに努めるとともに、地球温暖化防止活動推進員による啓発活動により、省エネ意識の向上なども図ってまいります。
更に、「代替フロン」につきましては、業務用冷凍空調機器等の使用者に対するフロンの漏洩防止措置の徹底や、ノンフロン機器の利用促進などにより、対策の強化を図ってまいります。
これらの取組につきましては、府民や事業者、関係団体の皆様と連携・協働しながら、オール京都で推進し、脱炭素社会の実現を目指してまいりたいと考えております。
次に、グリーンリカバリーや環境と経済の両立についてでございます。
議員ご紹介のとおり、国においては、グリーン社会の実現に最大限注力し、カーボンリサイクルをはじめとする革新的なイノベーションの創出や、環境分野における規制・税制改革、グリーン投資の普及などに取り組むこととされております。 
WITHコロナ・POSTコロナ社会におきましては、コロナ以前の社会に単に戻るのではなく、気候変動にも耐えうる持続可能で強靱な社会経済システムへの変革が必要でございます。
そのためには、環境と経済、社会の好循環を創出し、「脱炭素社会への移行」と「経済再生」を同時に達成する必要があり、いわゆる「グリーンリカバリー」は、その達成を図る上で、重要な理念だと考えております。
このため、京都府といたしましては、「グリーンリカバリー」の理念も踏まえながら、国の取組とも積極的に連携をし、エネルギーの地産地消などの環境施策や新たな技術開発などの産業施策を推進し、目標の達成に向けて地球温暖化対策を進めてまいりたいと考えております。
また、京都府総合計画についてでありますが、総合計画の将来構想や、分野別基本施策に掲げる20年後に実現したい姿につきましては、POSTコロナ社会においても大きく変わるものではないと考えております。
一方、4年間の対応方向や具体方策等につきましては、新型コロナウイルス感染症によって、どのような影響がでるのか検証・点検をしているところであり、環境分野におきましても、コロナを契機として脱炭素への機運が一層高まっていることなどを踏まえ、WITHコロナ・POSTコロナ社会を見据えた戦略を検討しております。
いずれにいたしましても、2050年温室効果ガス排出量実質ゼロの実現に向けましては、今議会に提案しております次期「京都府環境基本計画」や「京都府地球温暖化対策条例」等に基づき、環境と経済・社会の好循環の創出を図りながら、対策を講じてまいりたいと考えております。



(質問要旨)


(3)本府では、「京都府再生可能エネルギーの導入等の促進に関する条例」に基づいて、再生可能エネルギーの導入が進められ、本年度末までに府内の総電力需要量のうち12%を再生可能エネルギーとすることを目標とする中、昨年度末の進捗状況は9.4%に止まっており、更なる導入が必要と考えるが、現段階まで
の府内の導入実績を踏まえた課題はどうか。また、今後の目標達成に向けた導
入・利用促進のための取組や方針はどうか。


(答弁)
 次に、再生可能エネルギーの導入等についてでございます。
再生可能エネルギーの導入等を拡大することは、温室効果ガス排出抑制を図る上で重要であるだけではなく、府民が安心・安全に利用することができるエネルギーの安定的な確保においても非常に重要であると考えております。
京都府では、「再生可能エネルギーの導入等促進プラン」におきまして、府内の総電力需要に対し再生可能エネルギーが占める割合(再エネ導入割合)を2020年度に12%にするという目標を掲げ、その達成に向け、バイオマス発電や太陽光発電などの導入を進めてまいりました。
具体的な取組成果といたしましては、バイオマス発電に関しては、発電所立地補助制度を設けることにより、舞鶴市に木質バイオマス発電所を誘致することができました。
また、太陽光発電につきましては、市町村と連携して家庭への太陽光発電と蓄電池の同時設置に対する補助制度を創設し、1800件を超える導入が実現をいたしました。                
その結果、プラン策定前の平成26年度には6.5%であった再エネ導入割合が、令和元年度には9.4%まで拡大をいたしましたが、太陽光発電の導入が計画どおり進んでいないことから、目標の12%達成は難しい状況となっております。
課題といたしましては、住宅用太陽光発電は初期投資の負担が大きいため普及が進まないことや、FITの買取価格の低下により大規模な太陽光発電の立地が期待できないことなどが挙げられます。
したがって、現在検討中の新しいプランや、今議会で改正を提案しております「京都府再生可能エネルギーの導入等の促進に関する条例」において、太陽光発電では、居住者が初期投資なしで住宅に設置できる屋根貸し方式の促進や、工場などの事業用建築物における再エネ導入義務量の引き上げなどを盛り込んでいるところでございます。
更に、府内では風力発電の導入可能性は低いと考えてきましたが、技術革新によりポテンシャルが高まっており、他の再生可能エネルギーを活用した発電とともに、府内への誘致に取り組んで行く必要があります。
また、再エネ利用促進の面からも、家庭や小規模事業者による再エネ電力の共同購入の促進などに取り組んでまいります。
今後とも、2030年度の温室効果ガス排出量40%削減の目標の達成に向けまして、施策を強化してまいりたいと考えております。


(質問要旨)


(4)気候変動の影響を踏まえた計画の見直しや対策が求められる中、防災・減災対策はハード・ソフト両面で進めることが重要であり、頻発する災害から府民の生命を守るためには、住民が居住地域で想定し得る脅威を正確に知り、日頃から災害に備える事が重要と考えるが、ソフト分野において、これまでの災害に係る防災・減災対策の課題や検証を踏まえ、学校や地域における防災教育や地域防災力強化をどのように進めてきたのか。また、今後の取組や展望はどうか。



(答弁)
 次に、学校や地域における防災教育と地域防災力強化についてでございます。
阪神淡路大震災や東日本大震災、近年の想定を超えた風水害の頻発化などにより、自らの地域の危険度をあらかじめ把握し、災害発生時には、速やかに情報を得た上で、地域や学校などコミュニティーの中で、人と人との助け合いによって命を守る取組の重要性が高まっております。
このため、京都府では、地域の危険度を理解いただくための取組として、浸水想定区域図などの作成・普及をはじめ、総合防災情報システムによる災害状況の見える化などを進めてまいりました。
これらの情報を地域の避難行動に移していただくため、昨年度からは、自主防災組織等を対象に、災害時の避難を呼びかける人材養成研修を開始し、今年度からは、タイムラインなどを活用した実践的な避難訓練に取り組んでおり、去る11月22日に舞鶴市の京口(きょうぐち)地区で要配慮者の方を含む住民避難訓練を行ったところでございます。          
 こうした地域防災力強化の取組に加え、学校や地域における防災教育や防災学習についても、府内各地で行われております。
まず、学校におきましては、避難所での宿泊体験や防災マップの作成、保護者への引き渡し訓練などのほか、府立舞鶴支援学校における、体育館を地域の避難所に見立てた災害時想定給食の実施など、様々な防災教育が行われております。           
 また、地域社会においては、
・京丹波町での、地域住民と大学生による、地域の危険箇所を確認するフィールドワークを通じた高齢者向けの防災情報の提供
・木津川市での、郷土の災害史に関する講座の開催
など、地域の特徴をいかした防災学習が進められ、京都府の地域交響プロジェクトで支援をしております。
 今後とも、これらの取組が継続されるよう、研修や訓練に係る専門家の派遣や職員による助言などの支援を行うとともに、今後発生する災害を常に検証し教訓としながら、防災教育や防災学習の充実と地域防災力の強化に努めてまいりたいと考えております。


(質問要旨)


(5)京都舞鶴港は、総合計画において対岸交流のゲートウェイや北部物流拠点として位置づけられているが、次の諸点について、所見を伺いたい。

@ 舞鶴市や京都舞鶴港振興会等との強い連携の下、積極的なポートセールスやセミナー等により新たな貨物を獲得し、京都舞鶴港が環日本海大交流を目指した関西経済圏のゲートウェイとしての機能を果たすことを期待するが、韓国航路の増、日韓露国際フェリー就航における新たな貨物獲得の戦略と今後の展望はどうか。


(答弁) 
 次に、京都舞鶴港における新たな貨物獲得の戦略と今後の展望についてでございます。
新たな貨物の獲得には、まず、荷主等に対し、港の利便性や機能向上を広くアピールすることが重要と考えており、これまで、年間1,000件を超える企業訪問やセミナー等のポートセールスに取り組んでまいりました。さらに、港の利便性を一層高めるため、船社に対し、航路開設等を働きかけてまいりました。
そのような中、韓国航路につきましては、京都舞鶴港に就航する2つの船社に共同配船をお願いし、平成29年に実現したことから、当年の取扱貨物量は対前年比で約20%増加をいたしました。その後、昨年11月には、韓国向けの定期コンテナ航路が1便増加し、航路の充実が図られてきております。             
また、日韓露国際フェリー航路は、コンテナ航路と比べて、取扱貨物の多様性、速達性、定時性といった強みがあり、これまで、航路の直行化を船社等に働きかけてきた結果、今年9月に韓国からの直行航路の就航が実現をいたしました。
これらの成果を受け、まず、コンテナ航路については、特に、これまで便数が少ないことを理由に京都舞鶴港を利用していなかった企業に対して利用を働きかけてまいります。さらに、大規模災害時における太平洋側の代替港として、阪神圏、中京圏の企業に対し、常日頃からの利用を引き続き提案してまいります。
また、フェリー航路につきましては、新規就航をPRするため、荷主等に対して寄港する浦(ぽ)項(はん)迎(よん)日(いる)湾港(わんこう)の施設や補助制度等を紹介するオンラインセミナーを11月10日に開催したところでございます。今後は、小口の貨物や生鮮食品等の輸出入を取り扱う企業とともに、セミナー後のアンケートで利用を検討したいと回答した企業に対しても新たな利用を働きかけてまいりたいと考えております。                   
引き続き、これらのポートセールス活動により、企業ニーズの把握や潜在貨物の掘り起こしに努め、京都舞鶴港の取扱貨物量の増加を図ってまいりたいと考えております。


(質問要旨)
A 京都舞鶴港国際ふ頭の受入能力が限界に近づく中、物流機能の更なる強化のため、取扱貨物の集約、物流の効率化及びコンテナ船やバルク船の複数船舶同時着岸に対応できるような第2バースの早期事業着手や臨港道路上安久線の発生残土を活用した第U期整備について、どのように考えているのか。



(答弁)
次に、舞鶴国際ふ頭の物流機能の強化についてでございます。
 舞鶴国際ふ頭は、近畿地方の日本海側物流拠点として重要な役割を担っております。
コンテナ取扱量はこの10年で約4倍に増加し、舞鶴国際ふ頭の限界取扱能力に近づきつつあり、当面未利用地も活用して対応することとしております。
さらに、幹線道路網の整備等による利便性の向上などから、京都舞鶴港の需要は今後も高まると考えております。こうした貨物需要の増加に応え、更なる航路の増加や船舶の大型化に対応するためには、貨物ヤードの拡張と岸壁整備を着実に進める必要があると考えております。
現在、京都府では舞鶴国際ふ頭U期整備の着手に向けて、土質調査や構造物の設計、埋立免許申請の手続等を進めており、国が事業を進める臨港(りんこう)道路(どうろ)上安(かみあ)久(ぐ)線(せん)の残土を活用しながら整備に取り組んでまいりたいと考えております。                   
また、国が整備を行う第2バースにつきましては、同時着岸できる船舶数(せんぱくすう)を増加させ、効率的な荷役を行うために重要な施設でございます。
今年7月に設立した「京都舞鶴港振興促進協議会」においても、港湾利用企業や経済団体から、早期整備を望む声が多数寄せられたところであり、来年度に事業着手するよう、私からも直接、国土交通大臣に強く要望しているところでございます。              
京都舞鶴港が地理的優位性を活かし、関西圏唯一の日本海側ゲートウェイの役割を存分に果たせるよう、今後とも、積極的なポートセールス活動とともに、企業ニーズに即した港湾施設整備に取り組んでまいりたいと考えております。


(質問要旨)
3 不登校児童生徒の支援と教員の養成等について

不登校児童生徒の支援と教員の養成等に関し、次の諸点について、所見を伺いたい。(教 育 長)

(1)平成28年に「教育機会確保法」が施行され、不登校児童生徒への支援について、「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく、児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて社会的に自立することを目指す必要があるとされる中、府内おいては、小・中学校の不登校児童生徒数は8年連続で増加しているが、その現状と課題はどうか。また、フリースクールや市町村との連携や伴走支援の状況、更には、本府の支援強化策はどうか。

(2)府教育委員会は、平成19年度に策定した「『教師力』向上のための指針」において、「求められる京都府の教員像」を示し、平成30年3月に改定するとともに、同月に「京都府教員等の資質能力の向上に関する指標」を策定した。現在、新しい「京都府教育振興プラン」の検討が進む中、子どもたちを取り巻く教育環境の急激な変化を踏まえ、本府の目指す教員像についてどのように考えているのか。また、教員の養成から採用、研修における本府ならではの教員の資質能力の向上等の取組はどうか。




(教育長答弁)
 小原議員の御質問にお答えいたします。
 不登校児童生徒への支援についてでありますが、京都府における千人当たりの不登校児童生徒数は、令和元年度では小学校で7.7人、中学校で36.3人であり、この10年で最も少ない平成23年度に比べ、小学校で約2.8倍、中学校で約1.4倍となり、特に小学校での増加が顕著となっております。
こうした現状や、いわゆる教育機会確保法の趣旨を踏まえ、学校への復帰のみを目標にするのではなく、すべての児童生徒の社会的自立を目指した取組の推進が重要であることから、市町教育委員会やフリースクールとも連携し、児童生徒一人一人に合った多様な学びの場を用意することが課題であります。
そのため、各市町が設置する教育支援センターを不登校児童生徒支援の中核的な拠点に位置づけ、その機能の充実を図るために、昨年度より、教育支援センターにスクールカウンセラー等を配置する取組を開始いたしました。
この取組では、家から出られなかった児童生徒が、教育支援センターに配置したスクールカウンセラーの家庭訪問により、外部との接点を持ち外に出られるようになるなど、機能充実の成果が表れつつあると考えております。
 また、市町教育委員会と連携し、学校復帰や希望進路の実現に向け、学校と連携した教育活動や在籍する学校での学習評価に必要な情報提供を行う京都府の認定フリースクールへの支援も実施しているところでございます。

先月には、教育支援センターを設置する市町教育委員会、認定フリースクール、ひきこもり支援策を進める健康福祉部との連絡会議を開催し、それぞれの実践報告や地域別の交流協議等を通じて、社会的自立を目指した取組を共有し、相互の関係構築を進めております。
 こうした学校以外の場における支援に加え、もとより重要である学校における支援の充実のため、不登校の未然防止から不登校児童生徒への対応までを示すとともに、教育支援センターやフリースクールとの連携も取り上げたハンドブックを本年に作成し、全教職員に配布いたしました。
 今後、研修会等あらゆる機会を通じてその活用が図られるよう、市町教育委員会への指導助言に努めるとともに、GIGAスクール構想により整備される1人1台の端末も活用しながら、例えば、デジタル教材を活用した学習支援など、不登校児童生徒への多様な学びの機会の提供に一層取り組んで参ります。       
次に教員の資質能力の向上についてでありますが、教員は児童生徒の人格形成に関わる重要な職責を担う専門職であり、時代の背景や要請を踏まえつつ、自らが児童生徒の道しるべとなるべく、常にその資質能力の向上が求められるものであります。
そのため、平成30年に「求められる教員像」を改定し、その中で掲げた必要な5つの力、気付く力・伸ばす力・挑戦する力・つながる力・展望する力が非常に重要との認識のもと、教員の養成・採用・育成の各段階において、様々な人材育成の取組を行っております。
まず、養成段階においては大学生を対象に「教師力養成講座」等を実施し、学校現場での実践的な実習を通して即戦力となる人材を育成しており、採用段階においては、1次試験から面接を導入するとともに、企業やPTAの方を面接官に加えるなど、より人物重視の選考を行っております。
また、教員研修においては、学習指導に係る研修の他、教育相談やコミュニケーションといった児童生徒の内面を理解し、子どもに向き合う対応力を向上させる研修も盛り込むなど、キャリアステージに応じ、幅広い内容を実施しております。
今後は、急速な教育環境の変化に対応するため、教員にはICTを効果的に活用しながら、学校以外の様々な機関や民間企業、地域の人材等と連携し、子ども一人一人の能力や適性等に応じた教育を推進することができるよう時代の変化に対応できる資質能力の向上に取り組んで参りたいと考えております。

(質問要旨)
4 雇用の維持と人材の確保について

新型コロナウイルス感染症の影響により本府の有効求人倍率は平成31年4月の1.62倍から本年10月の1.01倍まで大きく低下し、これはリーマンショック時に比べても落ち込みが急激であるが、新型コロナウイルス感染症の雇用への影響について、来年以降の雇用情勢や影響をどのように認識しているのか。また、雇用の維持と人材の確保に係る本府の対策とPOSTコロナを見据えた中長期的な雇用政策の展望について、知事の所見を伺いたい。



(答弁)
雇用対策についてであります。
新型コロナウイルス感染症の拡大により、府内中小企業に大きな影響が出ている中、企業の雇用維持と事業継続を図ることが何よりも重要であると考えております。
このため、中小企業の雇用維持につきましては、雇用調整助成金の迅速な支給に向けた伴走支援や、新型コロナウイルス感染症の影響による離職者等を採用した企業に対する補助金等により支援を行っております。
また、事業継続については、無利子・無担保・無保証料の融資制度、さらには、WITHコロナ社会への対応を進めていただく事業再出発支援補助金等により支援を行っております。
議員御紹介のとおり、京都府における10月の有効求人倍率は1.01倍と、本年3月以降急速に低下をしております。
また、観光関連産業をはじめ多くの企業から、来年以降も影響が続けば雇用の維持が難しくなるなどの声をお聞きしており、雇用情勢はさらに厳しい局面を迎えるのではないかと考えております。                    
 そのため、雇用維持対策として大きな役割を果たしている、雇用調整助成金の特例措置を1月以降も延長するよう国に対して要望を行った結果、2月末までの延長が実現をいたしました。        
また、「京都未来塾事業」において、解雇・雇い止めなどを受けた方を対象に、一定期間雇用して訓練を実施しており、現在200名の方が取り組んでおられます。
まだ訓練の途中でありますが、訓練修了を待たず、15名の就職が実現するなど成果も出てきておりますので、更に制度を充実し、2月以降も支援を途切れさせることなく、年度をまたいで執行できるよう必要な予算を今議会に提案しているところであります。 
さらに、京都ジョブパークにおいて、早期離職者や就職氷河期世代の方などを対象に、スキルアップ研修から、インターンシップや企業面接会を経て、就職まで繋げるプログラムも引き続き実施をしてまいります。
加えて、今後就職活動を控えた3回生以下の学生の78%が、今後の就職活動に不安を感じているため、在校中の早い時期から、職業観を醸成し、就職活動の知識を習得していただくとともに、中小企業にとっては学生を積極的に採用できる環境にあることから、学生の京都企業への就職を促進するなど、第2の就職氷河期世代を作ることがないよう最大限努力をしてまいりたいと考えております。
次に、POSTコロナ社会を見据えた中長期的な雇用対策についてであります。
新型コロナウイルス感染症が終息し経済が回復すると少子・高齢化という構造的な問題が表面化し、再び人手不足の時代が到来することが予想されます。
そこで、コロナ禍でも成長が見込まれる医療・介護関連分野や、AI・IoT関連分野、AR・VR等の最先端技術による映像コンテンツ分野等で活躍できる専門性を持った人材を育成したいと考えております。
さらに、中高年齢者の円滑な労働移動を促進するためのリカレント教育と就業支援を行う「生涯現役クリエイティブセンター(仮称)」を創設するなど、誰もが生涯にわたって社会参加ができ、充実した生活ができる、働きやすい社会づくりを進めてまいります。                               
今後、国の令和3年度当初予算や令和2年度第3次補正予算が編成されることから、国の施策とも連携しながら、WITHコロナ社会における雇用維持のための緊急対策を実施するとともに、POSTコロナ社会を見据えた人材育成をはじめとする中長期的な対策も講じることにより、短期・中長期の両面から、総合的な雇用対策を講じてまいりたいと考えております。

(質問要旨)
5 全ての女性が輝く社会の実現について

全ての女性が輝く社会の実現に関し、次の諸点について、知事の所見を伺いたい。

(1)「子育て環境日本一」を目指すためには、「幸せな子育ては、幸せな妊娠・出産・産後から」という本気の切れ目のない支援が必要であり、不安とストレスを抱えがちな妊産婦の心身両面へのサポートがコロナ禍の中で一層求められていると考えるが、産前産後の母子への支援における現状の課題はどうか。また、母親の孤立を解消し、安心できる妊娠・出産・産後をサポートするための本府の役割と取組はどうか。


(答弁)
 次に、産前産後の母子支援についてでございます。
 少子化や核家族化の進行、地域のつながりの希薄化に伴い、気軽に相談できる人が周囲におらず、育児に対する不安を抱える親御さんが増えていることから、社会全体で妊娠・出産から子育てまでを切れ目なく支援する重要性が高まっていると考えております。
 このため、京都府では、「きょうと子育てピアサポートセンター」において、母子保健と子育て支援をワンストップで取り組む「子育て世代包括支援センター」の立ち上げ・運営支援や、妊産婦のニーズや状況に応じたケアプランを作成する「産前・産後ケア専門員」の養成などの取組みを進め、市町村と一体となり、支援体制を整えてまいりました。

 しかしながら、コロナ禍においては、出産前の両親教室や子育てひろばが中止されるなど、人との関わりが制限され、これまで以上に、妊産婦が孤立し心身ともに不安や負担を感じることが懸念されております。
こうした中、京都府といたしましては、市町村との連携をより強め、初産の方や、里帰りができなかった方、多胎児を出産された方など、出産・子育ての不安を抱えやすい方を中心に、妊娠早期から、悩みや負担の内容を継続的に把握し、心身の不調につなげないよう産前産後の包括支援を一層強化する必要があると考えております。
具体的には、市町村と連携し妊産婦のケアプラン作成の対象を拡大し、定期的な点検を行うとともに、オンラインの活用や感染防止策の徹底等により、両親教室や子育てひろば、産前・産後の訪問支援など、コロナ禍においてもケアプランに基づく必要な支援が継続して提供できるようにいたします。
特に、産後の支援につきましては、コロナ禍により産後うつの危険性が高まっていることや、令和3年4月1日から母子保健法の改正により産後ケア事業の対象が産後4箇月から1年に延長されること等を踏まえまして、受け皿となる施設の拡大とともに、心身の疲労を抱える方の更なる利用促進を進めてまいります。
 これらの妊産婦支援策の充実をはじめ、子育てに優しい風土づくりや子育てしやすい地域・まちづくりを進め、妊産婦の方に寄り添った支援を行うことで、京都で子育てしてよかったと思える「子育て環境日本一」の京都府づくりを進めてまいりたいと考えております。


(質問要旨)
(2)女性が能力や個性を発揮して活躍するには、生涯を通じた健康の維持が必要不可欠と考える。国立がん研究センターの報告では、25歳から39歳までのがん患者の約70%は女性で、25歳以降のがん患者の増加原因は、乳がんと子宮頸がんであり、こうした女性特有の病気の定期的な検診による早期発見や、がん治療と仕事・育児等の両立支援が必要と考えるがどうか。



(答弁)
次に、女性の生涯を通じた健康の維持についてでございます。
女性の社会参加が進む中、誰もがいくつになってもいきいきと活躍するためには、何よりもまず、健康な状態であることが大切でございます。京都府では府民の死亡原因第1位であるがんの予防、早期発見、医療提供体制の整備、患者への相談支援等に総合的に取り組んでいるところでございます。
女性特有の乳がん、子宮頸がんにつきましては、京都府では、25歳から39歳で罹患される方が多く、早期発見で90%以上が治癒するとのデータがある一方で、がん検診の受診率は、約40%程度と全国に比べて低く、受診率向上が課題となっております。
未受診の理由を調査いたしましたところ、申込方法を知らないこと、時間がないことなどが挙げられておりますことから、これまでに、受診を促すWEB広告の表示や、居住地以外の市町村での乳がん検診の実施などに取り組み、徐々にではありますが受診率が向上してきたところでございます。
 近年、がん医療の進歩によりまして、入院期間が短くなるとともに、日常生活を送りながら治療と仕事・育児等を行うことが可能となってきております。しかしながら、がんと診断を受けた際に仕事を辞めてしまう方や、治療を続けながらの育児に不安を抱える方がいらっしゃるなど、治療と仕事・育児等の両立が課題となっています。                                 
このため京都府では、がん総合相談支援センターで不安や悩みを丁寧にお聞きするとともに、がん診療拠点病院でハローワークの職員による出張就労相談や、通院時に利用できる子ども一時預かりサービスを提供する市町村への補助事業などを実施しているところでございます。                                           
 今後さらに、女性が能力や個性を発揮して活躍できる社会の実現を目指し、がん検診の受診率向上による早期発見、また、治療と仕事・育児等が両立できる環境づくりに向けて、より一層の取組を進めてまいりたいと考えております。


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 長文をお読み下さり、有難うございましたm(..)m
posted by 舞 at 18:34| Comment(0) | 活動日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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